でも、それだけじゃないような気もする。そもそも回転ドアって危ないし日本向けじゃない。ニューヨークに住んでいた時は、ビルの入口はたいてい回転ドアだった。寒い冬に外気を入れない効果があると聞いてなるほどと思った。
それでも平日朝方のウォール街なんて、出勤してきた人たちで回転ドアはぐるぐる回り続け、あまりのスピードに恐さを覚えるぐらい。人波に乗ってドアに入るのは難しい。いつも子供のころにやった縄跳び(1人でやるんじゃなくて、長い縄の両端を2人で持って回してその中に入るやつ)を思い出していた。
東京で見かける回転ドアときたら、そのウォール街の回転ドアよりもクルクルとよく回っているように思う。人の出入りが激しい。回転ドアの狭いスペースに2人、3人て入ろうとする人がいて、マジに危険を感じたことだってある。回転ドアが一般的に普及しているかといえば、全然そんなことはない。毎日使っている人はいいかもしれないけど、たまに使う人にはかなり危ない代物だ。無理に回転ドアを作る必要はないんじゃないのかな。なんで普通の自動ドアじゃだめなんだろう。
今回、事故があったのは割と大きな回転ドアらしい。1人ずつ入るんじゃないやつ。あの手の大きなドアはゆっくり回るような気がしていたから、小さ目の回転ドアに比べたら安全なのかと思っていた。認識を改めないといけないようだ。私ときたら左右に開く普通の自動ドアに激突して鼻をケガしたこともあるので、回転ドアでなければ安全ともいえないけどね。
亡くなったお子さんは4月から小学校だったとか。入学の準備もしていたんだろうな。こんなことで死んでしまうなんて、あまりにもかわいそうだ。
【追記】
27日付の日経新聞夕刊によると、三和シャッター工業が記者会見をして
事故防止センサーが関知して停止するまでの制動距離が約25センチ前後だったことを明らかにした。とある。見出しも「センサー関知後25センチ動く」だ。これは「そんなに動くのか!」という問題意識らしいけど、直径5メートルだというドアの外周が25センチ動くぐらいだったら中心部はほとんど動いていないのでは?
最近のビルに多い回転ドアは一度に何人もが入れるだけ直径が大きいから、止まるのに時間がかかるはず。私はやはり、回転ドアそのものを使わなければいいと思っている。