何がなんだかわからないままによろめいて、近くの木にしがみつけたから転ばないですんだけど、ヘタしたら木に激突していたかもしれない。近くにいた50代ぐらいの男性に大きな声で「危ない!」と言われちゃった。恥ずかしかった。
しかし、この犬の飼い主(20代半ばぐらいの女性)ときたら、犬を放し飼いにして散歩させているのに悪びれた様子は一切なし。「リカちゃん大丈夫?」と犬の心配をしている。思わずムッとして「散歩するときはつないで歩かないと危ないですよ。特に公園は子供も多いし」と非難がましく言ってやった。ところがそれにひるむ相手じゃない。「リカちゃんのことをかわいいって言ってくれない人もいるから、外に出たら気をちゅけなくちゃいけまちぇんよぉ」とか幼児言葉で犬に話しかけている。あたしは犬は好きだけど、リカは嫌いだね。
まともな日本語が通じそうな相手じゃないとは思ったけど、私はもう一度、散歩のときはつないで歩いてくださいとお願いしてみた。そのとき、さっきの男性が「おい、あんたの犬がクソしてるよ」と言った。そう、当のリカちゃんは、私が転びそうになったなんていうことはお構いなく(飼い主も構っていないのだから当然か)、公園の植え込み脇でウンチをしていた。その男性に対し、飼い主の女性は「リカちゃんは高級ドッグフードを食べているからウンチだって匂わないのよ」と言い放ち、カリントウみたいなウンチを片付けもせず、もちろん私への謝罪もなく立ち去った。なんだありゃ。
男性と私は顔を見合わせただけで何も言えなかった。本当は言いたいことがあったんだけど、気が小さい私のこと、とても本人に面と向かっていえなかったので、ここに書かせてもらう。それじゃ、あんたも高級ドッグフードを食べて野グソでもしな!ちとお下品で失礼しました。